地域包括医療・ケアとは、全国の国保診療施設運営の「基本理念」として国診協において定められたもので、次のように定義しています。
地域包括医療・ケアとは
・ 地域に包括ケアを、社会的要因を配慮しつつ継続して実践し、住民(高齢者)が住みなれた場所で、安心して一生その人らしい自立した生活が出来るように、そのQOLの向上をめざすしくみ
・ 包括医療・ケアとは、治療(キュア)のみならず保健サービス(健康づくり)、在宅ケア、リハビリテーション、福祉・介護サービスのすべてを包含するもので、多職種連携、施設ケアと在宅ケアとの連携及び住民参加のもとに、地域ぐるみの生活・ノーマライゼーションを視野にいれた全人的医療・ケア
・換言すれば保健(予防)・医療・介護・福祉と生活の連携(システム)である
・ 地域とは単なるAreaではなくCommunityを指す
山口 昇
注1 : QOLとは、[ Quality Of Life ]の略
生命・人生・生活の質。ADL(すべての人が毎日共通して繰り返す一連の日常生活動作の能力)が十分達成されなくても“今を生きている”という生活の内容(質)を高めることを目指す考え方。単なる長生きではなく、その中身が大切とするもの。終末ケアやリハビリテーション医療、福祉分野でよく使われている用語。
注2 : ノーマライゼーションとは
年齢や障害の有無、程度に関係なく全ての人が、通常の生活を送ることができるようにする社会。